マネータイプ

「あの人、金銭感覚おかしくない?」
そう感じたことも、そう言われたことも、一度はあるかもしれません。
ただ、少し立ち止まって考えてみてください。「おかしい」の基準は、誰が決めたものでしょうか。
金銭感覚がおかしいと感じるとき、その多くはどちらかが間違っているのではなく、基準がズレているだけです。
この記事では、金銭感覚がズレる仕組みを分解したうえで、歩み寄るための付き合い方と、見ておきたい危険サインを紹介いたします。
「もしかして病気では」と不安な方に向けた目安も、あわせてまとめました。

「金銭感覚がおかしい」と口にするとき、私たちは自分の金銭感覚を基準にしています。
月に3万円を趣味に使う人を「使いすぎ」と感じるか「普通」と感じるか。それは、その人の育ちや収入、いまの暮らしで変わります。絶対的な正解は、どこにもありません。
つまり「おかしい」は、多くの場合「わたしとは違う」の言い換えです。
金銭感覚がズレる原因は、大きく4つあります。
この4つが全部同じ人は、まずいません。だからズレるのが普通です。
「今を楽しみたい人」は、将来に備える人を「ケチ」と感じます。「将来に備えたい人」は、今を楽しむ人を「無計画」と感じます。
どちらも、相手から見れば「おかしい」のです。正しさで決着をつけようとすると、必ず平行線になります。

いちばん大事なのは、ここです。「おかしい」と言われた瞬間、人は自分の生き方を否定されたと感じます。そこから先は、内容ではなく言い方の応酬になります。
思っていても、口にしないでください。伝えたいのは「おかしい」ではなく、「わたしはこう感じている」のはずです。
同じことを伝えるにも、言い方で届き方はまるで変わります。
| 相手を否定して聞こえる | 相談として届く |
|---|---|
| なんでそんなに使うの? | わたしは月◯万円くらいが安心なんだけど、あなたはどのくらい? |
| ケチすぎない? | 将来のことを大事にしてるんだね。今の楽しみも少し入れられたら嬉しいな |
| 貯金してないなんて信じられない | 3年後に◯◯したいから、そのために一緒に考えたいな |
右側で伝えると、相手は「責められた」ではなく「相談された」と受け取り、話し合いがしやすくなります。
金銭感覚を合わせようとすると、たいてい失敗します。人の金銭感覚は、簡単には変わらないからです。
合わせるのは金銭感覚ではなく、ルールです。
ルールがあれば、金銭感覚が違ったままでも揉めません。「今を楽しみたい人」と「将来に備えたい人」が同じ家計でやっていけるのは、このためです。
マネータイプは、基本的に「時間軸」と「管理の仕方」の2つの軸で分かれます。
お互いのマネータイプを診断することで、相手のお金の価値観が見えて、ふたりに合ったルールを決めやすくなります。
(マネータイプ診断はこちらのページからお試しいただけます。)
とはいえ、すべてが「違いだから仕方ない」で済むわけではありません。見過ごしてはいけないサインだけ、先に押さえておきましょう。
これらは金銭感覚の違いではなく、生活が成り立たなくなる話です。伝え方を工夫する前に、まず実態を確かめる必要があります。
本人も止めたいのに止められない。収入を大きく超える買い物を繰り返す。気分の波と連動して、使い方が極端に変わる。
こうした場合は、金銭感覚ではなく別の理由が隠れていることがあります。性格や努力の問題として責めても、解決しません。
当てはまると感じたら、ふたりで抱え込まず、医療機関や相談窓口に話してみてください。

逆の立場もあります。パートナーや家族に「おかしい」と言われて、傷ついている人も多いはずです。
「おかしい」と言われたら、言い返す前に「どのあたりが?」と聞いてみてください。
相手が気にしているのは、金額そのものではなく、将来への不安や共有されていないことだったりします。何を心配しているかが分かると、直すべき場所も分かります。
あなたの金銭感覚そのものを、変える必要はありません。見るべきは、その使い方が相手の生活にどう影響しているかです。
貯金が予定どおり進んでいて、生活費も出せているなら、残りをどう使うかは自由です。逆に、そこに影響が出ているなら、金銭感覚ではなく金額の上限を決めれば済みます。
自分でも「直したい」と感じているなら、金銭感覚そのものを変えようとしないでください。行動を変える仕組みを先につくるほうが、確実です。
金銭感覚は、意志では変わりません。仕組みで行動が変わると、感覚はあとからついてきます。
「特徴」として語られるものの多くは、誰かの基準から見た違いです。使いすぎる人がいれば、締めすぎる人もいます。どちらも相手からは「おかしい」に見えます。
本当に注意したいのは特徴ではなく、収入を超えた支出が続いていないか、隠していないかといった危険サインのほうです。
「金銭感覚が合わない」だけなら、ルールで補えます。判断が必要なのは、話し合いそのものが成り立たないときです。
何度伝えても隠す、収入を超えた使い方が止まらない、借金が繰り返される。このあたりが重なっているなら、結婚前の方は結婚を決める前に確かめたい5つのことを、ご夫婦の方は金銭感覚が合わない夫婦は離婚するしかない?もあわせて読んでみてください。
『金銭感覚がおかしいと感じる正体。基準がズレる仕組みと向き合い方』
金銭感覚が違うのは、当たり前のことです。違いを前提に、ふたりで納得出来るルールを決めていくと、揉めることは減っていきます。
まずは、相手の基準を聞いてみるところから、始めてみてください。
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