夫婦の家計・別財布

毎月の生活費を、言わないと渡してくれない。渡されても足りない。この状態が続くと、生活そのものがしんどくなってきます。
先にお伝えすると、生活費の分担は民法が定めた夫婦の義務です。足りないと伝えることは、わがままではありません。
ただし、対処法は「なぜ渡さないのか」で変わります。この記事では、5つの理由と対処法、角を立てずに切り出す手順をまとめました。

同じ「渡さない」でも、背景はまったく違います。近いものから読んでください。
→ 家計を見える化する。1か月分の支出の内訳を伝えたり、レシートを見せるのが早道です。
→ ふたりのお金と、個人のお金を分ける。自由に使える額を先に決めると、納得してもらいやすくなります。
→ 誰が何をどのくらい払うのか。しっかり話し合って決めましょう。
→ 収入も支出も借入も、一度ぜんぶ並べる。相手を責める前に、家計全体を一緒に見直すところから始めてください。
→ 家計の話より、相談を先に。渡された額と足りなかった額を記録に残すと、あとで相談するときの材料になります。
正当な理由なく生活費を渡さない行為は、「経済的DV」と呼ばれることがあります。内閣府も、生活費を渡さないことを暴力の形態のひとつとして挙げています。
食費も確保できない、怒鳴られて話せない。そんな状態なら、公的機関や専門家に相談してください。

同じ内容でも、主語を相手から家計に移すと受け取り方が変わります。
| 避けたい言い方 | おすすめの言い方 |
|---|---|
| 「なんで生活費くれないの?」 | 「毎月の生活費、一緒に考えたいな」 |
| 「私ばっかり負担してる」 | 「いまの負担を一度整理したいな」 |
| 「あなたは好きに使ってずるい」 | 「お互いに自由に使えるお金も決めたいな」 |
| 「もっと稼いできてよ」 | 「いまの収入で、どうすれば回るか考えたい」 |
数字があると、漠然とした不満が具体的な問題に変わります。
一方的な要求ではなく、お互いが事情を話せる状態を目指します。
「お金を渡してほしい」ではなく、「安心して暮らせる家計をつくりたい」という方向に向けます。
伝えても変わらない。話し合いにもならない。そのときは、第三者や専門家に相談してみましょう。
法テラス、弁護士、DV相談窓口など、相談できる窓口はいくつもあります。
婚姻中の夫婦には、資産・収入などに応じた生活費の分担義務があります。つらいと感じているなら、ひとりで抱えずに相談してください。
内閣府の「DV相談+」は24時間、通話無料です(0120-279-889)。

できます。民法が定めているのは夫婦の分担義務で、収入があるかどうかは関係ありません。
婚姻関係が続いているあいだは、分担義務も続きます。ただし一般に、認められるのは請求した時点から先の分です。早めに申し出ておくほうが有利になります。
共働きでも分担義務は同じです。収入に応じて分けるのが一般的で、同額にする必要はありません。分け方は夫婦の生活費、折半はおかしい?不満の正体と適切な分け方で扱っています。
『旦那が生活費をくれない。理由別の対処法と、切り出し方の手順』
まずは、1か月に実際かかった生活費を書き出すところから始めてみましょう。
※ 2026年10月時点の情報です。出典:e-Gov法令検索「民法第760条」/内閣府男女共同参画局「暴力の形態」。個別の判断は弁護士や自治体の相談窓口にご確認ください。
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